社長挨拶
チャレンジ精神を大切に、明日を築く~子供たち、孫たちの世代へ向けて
「今こそ、リサイクルで社会問題を解決しよう!」
山一金属の創業から60年以上が経ち、世の中の状況はガラリと変わりました。創業者の先代が残した、時流に乗るには智が必要という言葉が思い出されます。
昭和の時代、特に高度経済成長期から35年間は、景気は豊かになる中、消費が増え続けたため大量生産のモノ作りが必要とされていました。一方で、当時のリサイクルはコストを安くする価値しかありませんでした。
現在、日本社会は豊かになり、電気がつかない、水がでない、冷蔵庫がない世帯はほとんどありません。同時に沢山つくられたモノが溢れてしまったので、使い終わったものを再利用すること(リサイクル)が地球環境の負担を減らす方法として、従来以上に価値を認められつつあります。
ボーキサイトからアルミニウム地金を作る電気量を100%と仮定すると、アルミスクラップからアルミ再生地金を作る電気量は3%です。これはリサイクルの一例ですが、作られたものを再利用することでエネルギーの節約になります。
環境問題の解決に向けて、リサイクルはとても優れた方法です。弊社のリサイクル方式を続けることでも環境負荷を和らげることはできると思いますが、環境問題、社会問題と向き合い、それらの解決に貢献できるリサイクルの在り方、より良い方法を見つけるため、チャレンジを繰り返して欲しいと思います。子供たち、孫たちの世代でも、地球が元気な状態であるように全力を尽くします。
代表取締役社長 大賀 俊和
企業理念
資源を有効活用し、環境と調和する
「企業は生き物である」と考えています。生き物として活動するとき、環境問題は切り離せない重要課題です。地球・動物・自然・化石燃料・森林等を守り有限な金属資源等を浪費せぬよう対策する事が我々の使命です。資源のない工業国・日本をこれ以上貧しくせず、より良い日本で次世代に引き継ぎたい、と心から考えます。
社会や地域に貢献し、共存を目指す
21世紀の循環型社会を実現するためには、一企業の自助努力だけでは立ち行きません。私たちは、アルミのリサイクル事業を通じて、常にお客様と共に成長する姿勢を大切にしてきました。自治体・企業など全てのステークホルダーと良好な関係を構築し、環境計画立案などの分野で、循環型社会の構築に向けたシステムづくりに取り組んでいます。
日本の工業発展に寄与し、次世代につなげる
私たちは、再資源化が不可と言われた分野において、調査・研究・開発を重ね、技術力を磨いてきました。当初、誰にも見向きされない技術開発でしたが、少しずつ改良を重ねて、誰にとっても有用なアルミの再資源化を実現しました。今後も、日本の工業発展への貢献と、次世代につながる技術革新に取り組んでいきます。
環境方針
山一金属株式会社は、非鉄金属スクラップをリサイクルする為に加工、販売している企業です。 主にアルミスクラップ(アルミ缶、アルミ箔等)を加工し、その原料となる様グローバルに販売しています。
事業活動であるリサイクルを通じて、管理出来る環境への負荷の低減と環境汚染の防止に努めると共に、事業活動が環境と調和することを理念とし、地球環境保護の重要性と資源の有効化を認識し行動します。さらに当社の事業活動の環境側面に関連する法規制及び当社が同意するその他の要求事項を遵守します。環境パフォーマンスを向上させるために、環境マネジメントシステムを構築し継続的改善を図り維持します。
会社概要
企業名 | 山一金属株式会社 |
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設立年月日 | 昭和36年5月15日 |
本社所在地 | 〒411-0945 静岡県駿東郡長泉町本宿715 |
TEL | 055-972-2577 |
FAX | 055-972-9200 |
資本金 | 98,250 千円 |
役員 | 代表取締役 大賀 俊和・専務取締役 大賀 丈久・常務取締役 大賀 誠 他2名 |
従業員数 | 77名 |
取得済み特許数 | 11件(国内・海外) |
申請済み特許 | 10件(国内・海外) |
沿革
昭和28年 | 静岡県三島市加屋町にて非鉄問屋業を個人創業 |
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昭和33年 | 静岡県三島市幸原町に移転 |
昭和34年 | 同地において本格操業 |
昭和36年 | 法人組織化 |
昭和43年 | 株式会社に組織変更 |
昭和57年 | 静岡県駿東郡長泉町に移転 |
昭和58年 | アルミ2次合金製造 鋳物、ダイキャスト材を生産 |
昭和60年 | 使用済みアルミ缶、アルミラミネート箔のリサイクル開始 |
平成8年 | 通商産業省(経済産業省)から「廃棄物用途開発・拡大等実施事業」の実施事業者に選定され、アルミ箔等からの再資源化実証技術研究に取り組む |
平成8年 | アルミ缶リサイクル協会に入会 |
平成9年 | 静岡県より「中小企業創造活動促進法研究開発」に対して事業計画認定され、量産化プラントと原料回収集荷方法が確立 |
平成15年 | 日本アルミニウム協会のホームページ「アルミ箔リサイクル最前線」にて、弊社リサイクルが紹介される |
平成18年 | 生産設備の増強 アルミペレット製造数量3000t/月達成 |
平成20年 | ISO14001認証取得(2004年版) |
平成21年 | 使用済みアルミ缶より胴体部分(3004系)、蓋部分(5182系)の分離技術を開発、実用化 |
平成27年 | 生産設備の増強 アルミペレット製造数量4000t/月達成 |
平成27年 | ISO14001認証取得(2015年版) |
昭和43年
昭和46年、大志を抱く16才の少年
平成3年、フェニックスプラント
平成30年、フェニックスプラント
シンボルマーク・ロゴタイプ
1961年5月に山一金属株式会社が設立され、2021年に60年となりました。この設立60周年の節目に、新たな決意でのスタートとして、シンボルマークとロゴタイプを刷新いたしました。デザインを手がけたのは、アーティストとして国内外で活躍されている高橋理子氏です。この新しいシンボルマークを私たちの揺るがぬ信念の象徴として掲げ、企業理念である「共存共栄」のもと、地域から地球環境まで広く貢献すべく、さらに強い決意と志をもって、様々な挑戦を続けてまいります。
シンボルマーク
ロゴタイプ
コンセプト
限りある資源を無駄にしない暮らしをしていた循環型社会の江戸時代。私たちが今なお持ち続けているであろうもったいない精神。削ぎ落とされた必要最低限の要素から生まれる美。
日本ならではの精神性をシンプルに表現する、家紋をイメージした「山一」と「円」による紋。そこに加えたアルミ缶を上から見た図は、末広とも呼ばれ、繁栄を意味する縁起の良いアイテムとされる扇子のように上部が広がるフォルム。それはまるで上に向かって伸びているかのよう。
右の矢印は「山一が進むべき道」を示し、左の矢印は「上昇」を。それらを合わせた円形となる矢の輪は、「循環」や「永遠」を表現し、ロゴマーク全体で「リサイクルマーク」としての役割も果たします。この矢印の先端は、書の書き出しや止めのようにも見えることから、その要素を和文、英文ロゴタイプ共に取り入れた。金属の硬質さと溶融した際の柔らかさを同居させた中に、書の要素を加えることで、グローバルに通用する現代的な雰囲気を持ちながら、日本的かつ時代感を固定しない普遍的な佇まいを生んだ。
基本色は、コバルトブルーとブラック。コバルトブルーは、地球を取り巻く、海や空の青。酸化コバルトと酸化アルミニウムから生まれる鮮やかな青色は、アルミ成分が多くなるほど明るくなることから、アルミニウムを多めに配合したイメージの明るめのコバルトブルーを「山一ブルー」として採用。ブラックは、周辺の色が映る金属の質感から、そこに見えるすべての色を混ぜ合わせた深い黒に。すっきりとシャープな印象の中に、明るさや若々しさを感じるコンビネーションをコーポレートカラーとした。
このシンボルマークとロゴタイプは、山のように揺るがぬ強い信念と、尽きることのない向上心を持つ山一金属の、唯一無二の存在価値を広く示す象徴的存在である。
デザインについて
リサイクルという行為のみにとどまらず、その工程においても、環境に配慮した革新的なノウハウを持つ山一金属。有限な地球の資源と環境への負荷を少しでも減らすため、能動的に挑戦を続ける山一金属は、私たちの暮らし方を再考するきっかけとなる存在です。このシンボルマークとロゴタイプが、素材リサイクルのリーディングカンパニーを目指す山一金属を体現するにとどまらず、社会における資源再生の象徴として広く愛されることを願い、親しみやすくありながら、未来につながる普遍的な表現を目指し、デザインしました。
高橋 理子 2021年5月
プロフィール
高橋理子 TAKAHASHI HIROKO
アーティスト。着物の伝統を革新する。
森羅万象を構成するミニマムな要素である正円と直線によるソリッドな表現で、有限から生まれる無限の可能性を探ると同時に、オリジナルブランドHIROCOLEDGE を通じて、アートとファッションの融合を目指す。
2019 年 ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館に作品が永久収蔵。2021 年4 月 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科教授に就任。
https://takahashihiroko.jp/