ALUMINIUM

日本では、新しいアルミ(ボーキサイト由来の新地金)の精錬ができません。新しいアルミを製造する際、エネルギーを大量に使用したり、廃棄物が大量に排出されます。将来的な環境負荷を考慮すると、新しいアルミの使用を極力減らすことが重要です。日本において、新しいアルミはつくれませんが、スクラップ由来の「リサイクルアルミ」はつくれます。アルミ缶のスクラップ等はリサイクルアルミとなり、アルミ資源の枯渇、添加金属の削減、CO2の削減、廃棄物の削減に大きく寄与できます。
山一金属は、リサイクルアルミつくりが、持続性の高いアルミ缶つくりに繋がると考えています。アルミ缶の3000系(胴体)と5000系(蓋)の分離技術、徹底した異物選別・独自の工程でリサイクルアルミの付加価値を高めます。弊社工場における工程間の廃棄物ゼロ、CO2ゼロを目指します。具体的には、2026年 電力由来のCO2ゼロ(スコープ2)を達成予定、2030年 直接排出のCO2ゼロ(スコープ1)も達成予定です。
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新しいアルミ 最小限
圧延メーカーのアルミ溶解工程で、新しいアルミの使用量を削減できます
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添加金属 最小限
アルミ成分を調整する工程で、添加金属の使用量を削減できます
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加工工程 最小限
アルミ成分を調整する工程の、回数や時間が短縮されます
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焙焼工程において、化石燃料の使用量を90%以上カット
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当技術でラミネートアルミ箔が、埋め立て処分されなくなる
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アルミを回収できるため、新しいアルミの使用量を削減
GREENALUMINIUM
山一金属が独自開発した「持続性の高いリサイクルアルミ」
一般的にリサイクラーは、スクラップに混入している異物を取り除くため、溶解してインゴットにします。しかしながら、山一金属は、スクラップの溶解がエネルギー消費、コスト増加、環境負荷になると考えました。そこで自社で研究を行い、溶解しない「タブレット」を開発しました。タブレットの条件は、スクラップから破砕、焙焼、造粒、ふるい、選別の工程においてアルミ以外の異物を極力剝ぎ取り、選別することです。






アルミ缶の胴体部を抽出したリサイクルアルミです

アルミ缶由来の純粋なリサイクルアルミです。工程間に数十か所以上の異物選別が点在しているため、細部まで究極的に磨かれた、アルミ分以外の液残渣、表面ペイント、樹脂分、その他、混入する不純物(鉄、非鉄、ペットボトルなど)がほとんどないアルミペレットが誕生します。
含有元素 | Si | Fe | Cu | Mn | Mg | Zn |
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YMC 3104* | 0.242 | 0.425 | 0.179 | 0.833 | 1.238 | 0.100 |
JIS規格 | ≦ 0.30 | ≦ 0.70 | ≦ 0.25 | 1.0~1.5 | 0.8~1.3 | ≦ 0.25 |
*2023年弊社製品の平均値に基づく


アルミ缶の蓋部分を抽出したリサイクルアルミです

アルミ缶由来の純粋なリサイクルアルミです。工程間に数十か所以上の異物選別が点在しているため、細部まで究極的に磨かれた、アルミ分以外の液残渣、表面ペイント、樹脂分、その他、混入する不純物(鉄、非鉄、ペットボトルなど)がほとんどないアルミペレットが誕生します。
含有元素 | Si | Fe | Cu | Mn | Mg | Zn |
---|---|---|---|---|---|---|
YMC 5000* | 0.140 | 0.330 | 0.110 | 0.430 | 3.230 | 0.050 |
JIS規格 | ≦ 0.20 | ≦ 0.35 | ≦ 0.15 | ≦ 0.2~0.5 | 4.0~5.0 | ≦ 0.25 |
*2023年弊社製品の平均値に基づく


樹脂付きアルミ箔から抽出したリサイクルアルミです

アルミ部分・樹脂部分を無駄なく活用します。酸化させずに、薄いアルミ箔からアルミ分だけを抽出しています。約0.2㎜~1.1㎜のアルミ粒径で出荷しています。
含有元素 | Al | Fe | Si | Mg | Mn | Cu |
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YMC 1000* | 98.15 | 0.680 | 0.130 | 0.670 | 0.200 | 0.050 |
*2023年弊社製品の平均値に基づく

アルミ灰は、リサイクルの工程で発生します。フラックスを使用しないため、フッ素・塩素が規格値以内です。

アルミ缶プレスに混入した、アルミ以外の非鉄(錫、亜鉛、銅など)を選別しています。

アルミ缶プレスに混入した、スチールを磁選別しています。

泡塊は、電気炉でアルミペレットを溶解する際に発生します。フラックス不使用のため、原料として反射炉等で溶解可能です。