GREEN
ALUMINIUM

「タブレット」の価値と進化
山一グリーンアルミニウムは、10年後を見据え、進化を続けるリサイクルアルミです。我々は、100%スクラップ由来の製品が大きな価値を持ったり、スクラップ使用が当たり前になる時代がくると考えています。価値ある商品をつくるには、価値ある原料を使う、そのような時代です。変わりゆく時代の中、必要とされる原料になるための進化を続けます。

タブレットは、環境負荷の低いリサイクルアルミです。これまでスクラップを活用には、リサイクラー1回、圧延メーカー1回、計2回の溶解が必要でした。しかし、山一金属は2回溶かすエネルギーやコストが勿体ないと考え、タブレットの開発に至りました。ピュアなアルミをつくることが重要です。ピュアなアルミでないと、圧延メーカーで多くの介在物が残り、製品不良や歩留まりに影響します。リサイクル効率を高めるため、異物を取り除く精度を向上させてゆきます。

アルミ缶の胴体と蓋は、それぞれ別のアルミで設計されています。そのため、2種類のアルミを分けてリサイクルしなければ、リサイクル率100%にならないのです。既にタブレットは胴体と蓋の2種類に分かれていますが、まだ技術的な伸びしろはあると感じています。10年後を見据え、分離精度を向上させる研究や投資を行う予定です。空き缶だけで、新しいアルミ缶をつくれれば、容器としてアルミ缶の持続性は飛躍的に高まるはずです。

20年代後半には炭素税導入が本格的に始まる見通しです。各企業で炭素税の負担も推測されます。アルミ缶をつくるCO2排出量として、原料から圧延、製罐など全工程が合算されます。タブレット使用で原料分野のCO2排出を削減できますが、我々は更なる持続性の向上を考えています。30年までに、弊社工場でのスコープ1、2でのCO2排出ゼロを目指します。重油からLNGへの転換を25年夏から進め、CO2ゼロ電気の供給が26年に完了します。30年までに、工程での廃棄物排出ゼロも目標とします。

2011年頃までは、インゴットが主力製品でした。しかし、環境への意識の高まり、クライアントのニーズの変化に伴い、現在では販売の9割以上がタブレットとなりました。今後、SC全体での持続性が求められる中、山一グリーンアルミニウムの環境加価値を高めてゆきます。