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2021/10/26
静岡県初、静岡銀行様との「サステナビリティ・リンク・ローン」締結
左から、福島 豊氏(静岡銀行 取締役常務執行役員)、大賀丈久(山一金属 専務取締役)

山一金属株式会社(以下、弊社)は、株式会社静岡銀行様(以下、静岡銀行)と静岡県内初となる「サステナビリティ・リンク・ローン(以下、SLL)」の契約を締結しました。

SLLは借り手の「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」に整合したパフォーマンスと金利条件等の貸付条件を連動させて、その達成状況によってインセンティブが発生するローンです。「持続可能な社会の実現」に挑戦する企業を支援する融資として注目を集めています。

環境や資源、地域に貢献するサステナブルファイナンス

企業価値を上げ、地域や環境に貢献する融資

SLLの締結に先立ち、弊社はSDGs や ESG 戦略を踏まえた有意義で野心的な目標として、その達成状況を評価するために必要な「キー・パフォーマンス・インディケーター(以下、KPI)」と「サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下、SPTs)」 を設定しました。今後、弊社事業の貢献度は、これらの指標を踏まえて第三者機関の評価によって算定され、その状況によって金利などの貸出条件が変動します。 尚、今回の契約では、㈱日本格付研究所様に第三者機関としての評価を担当いただいております。

SDGsに貢献する事業活動を支援する静岡銀行

静岡銀行は、今年10月27日、SDGs の推進に取り組む地域企業を積極的に支援するために、2030年度までの10年間で累計2兆円の投融資を実行する「サステナブルファイナンス目標」を設定しました。

同行の2021年度上半期におけるサステナブルファイナンスの融資実績は511億円に上ります。今後、さらに融資総額に占めるサステナブルファイナンスの割合を現状の15%から50%程度まで引き上げることを目指して、温室効果ガス削減などの啓蒙活動を推進していくそうです。

参照:静岡銀行「サステナブルファイナンス目標」を設定

日本や世界の金融機関で浸透するSLL

SLLは、欧州を中心に2017年頃から急速に増加し、2019年頃には世界全体で融資額が1300億ドルに達しました。

(引用:Environmental Finance (2021) database / 環境省・グリーンファイナンスポータル

一方、日本国内でも2019年には550億円だった融資額が、2021年には約2,600億円に達しています。

(引用:Environmental Finance (2021) database / 環境省・グリーンファイナンスポータル

海外の主要な金融機関が2019年にSLLの国際的な指針として策定した「サステナビリティ・リンク・ローン原則」に次ぎ、環境省は、国内でもSLL普及を後押しするために「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2020年版」を公表しました。これに伴って、今後、SLLに参加する金融機関および融資を受ける企業がますます増えていくものと予想されます。

参照:サステナビリティ・リンク・ローンガイドライン

持続可能な社会の実現に向けた、山一金属の挑戦

アルミ缶リサイクル事業で30年の実績、国内シェアは約15%

弊社は、1985 年からアルミ缶およびアルミラミネート箔のリサイクル事業を展開してきました。日本のアルミ缶の需要量は、2020 年現在 218 億缶(331,178 トン)で、このうちリサイクルされたアルミ缶の割合は 94%です。弊社の「CAN TO CAN リサイクル」を経てリサイクルされたアルミ缶はその内の約 10~15%程を占めています。

技術開発により、リサイクルのエネルギー効率を99%以上改善

弊社はリサイクルそのものだけでなく、独自の技術開発によりリサイクルのエネルギー効率を飛躍的に高めることでも、環境問題に貢献してきました。

アルミニウムの再生塊の製造に必須であった誘導炉での溶解をせず、焙焼したペレットをそのまま圧縮してタブレットとしているので、電力消費は、再生塊と比較して わずか10%程度に抑えられています。さらに、原料である「ボーキサイト」から新地金を製造するのと比較して 0.4%程度の電力で製造することが可能となり、アルミ缶製造過程における電力消費量および温室効果ガス排出量双方の削減に寄与しています。

今回のSLL契約では、KPIを総販売量におけるタブレットの販売比率とし、その比率を80%以上にすることをSTPsに設定しました。

左から、大賀 俊和(社長)、大賀丈久

山一金属の挑戦に関連するSDGs

静岡銀行とのSLL契約において、山一金属が推進する事業とそれに関連するSDGsは以下の通りです。

目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに

ターゲット7.3:2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。

目標8:働きがいも経済成長も

ターゲット8.4:2030年までに、世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させ、先進国主導の下、持続可能な消費と生産に関する10年計画枠組みに従い、経済成長と環境悪化の分断を図る。

目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

ターゲット9.4:2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う。

目標11:住み続けられるまちづくりを

ターゲット11.6:2030年までに、大気の質及び一般並びにその他の廃棄物の管理に特別な注意を払うことによるものを含め、都市の一人当たりの環境上の悪影響を軽減する。

目標12:つくる責任 つかう責任

ターゲット12.2:2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。

ターゲット12.4:2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。

ターゲット12.5:2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。

目標13:気候変動に具体的な対策を

ターゲット13.1:全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応の能力を強化する。

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