~アルミ缶水平リサイクルを加速、CO2排出量は年間約 12 万トン削減へ~
山一金属株式会社(本社:静岡県駿東郡、代表取締役:大賀俊和、以下「山一金属」)は、更なる使用済アルミ缶の水平リサイクル実現を目指し、株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中信二、以下「UACJ」)との合弁会社「UACJ山一アルミ缶リサイクル株式会社」 を 2025 年 4 月に設立します。
弊社は 40 年以上に亘り、独自のアルミ缶リサイクル技術を通じ、資源の再利用、CO2削減、廃棄物削減などへ取り組んで参りました。山一金属のパーパスである「地球を調える」と、環境負荷の軽減に貢献することを目標の一つとするUACJの理念が一致したことから、2021 年 11 月に UBC※1加工処理の協業へ向けた基本合意書を締結しました。続けて、水平リサイクルのさらなる促進と、飲料容器サプライチェーン全体のCO2排出量の削減を目指し、2023 年 3 月に UBC の加工処理に関する合弁契約書を締結、翌 2024 年 3 月にはUACJによって UBC 加工設備の建屋の建設工事が着手されました。

新会社では、山一金属が UBC 加工処理の技術提供、原料調達をメインとしてUACJと共同で経営を行って参ります。工場では、UBC の破砕・選別・焙焼などを行い、塗料を飛ばした「DCC※2」と呼ばれるチップを作ります。DCC は、UACJで溶解・鋳造・圧延され再びアルミ缶材となります。本設備は、2026 年 1月に操業を開始する予定です。これにより、UBC 加工とアルミ板製造が効率的に連動することで、UBC 使用量を増やすことができ、Scope3(原材料)における CO2排出量※3を年間約 12 万トン削減できる見込みです。弊社は、今後もアルミ缶を再びアルミ缶にする水平リサイクルにより、環境負荷低減を目指して参ります。
※1 UBC:使用済み飲料缶(Used Beverage Can)
※2 DCC:Delacquered Can Chip
※3 日本アルミニウム協会公表の CO2排出量原単位に基づき算出
■新会社の概要
社名:UACJ山一アルミ缶リサイクル株式会社
設立:2025 年 4 月(予定)
所在地:UACJ福井製造所内(福井県坂井市三国町黒目 21-1 番地)
資本金:1 億円
出資比率:UACJ 60%、山一金属 40%
代表者:代表取締役 坂野公則 (UACJ福井製造所長兼務)
役員:取締役副社長 大賀丈久 (山一金属専務取締役兼務) 他
従業員数:約 40 名(予定)
事業内容:UBC 加工処理事業
■UBC 加工設備について
設備投資額:約 52 億円
建屋完成時期:2025 年 5 月(予定)
量産開始時期:2026 年 1 月(予定)
■UACJ の概要
株式会社UACJ(ユーエーシージェー)は、グローバルに事業を展開するアルミニウム総合メーカーです。
「アルミでかなえる、軽やかな世界」をスローガンに掲げ、素材の力を引き出す技術で、持続可能で豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。
UACJは、アルミ圧延を開始してから 125 年以上の歴史を持ち、グループの総合力を発揮し、板、自動車
部品、押出・加工品、航空宇宙・防衛材、箔の 5 つの事業を展開。飲料缶、自動車、IT 機器、空調、航空宇宙産業などの幅広い分野にアルミ素材を供給し、人びとの暮らしや産業を支えています。
2024 年 3 月期の連結売上高は 8,928 億円、グループ従業員は約 10,500 人です。
山一金属株式会社 HP
https://yamaichi-metal.com/
本件のお問い合わせ先
山一金属株式会社 経営サポート部
中村 克彦 TEL:055-972-2577